Turing Pi 2 は NVIDIA Jetson / Raspberry Pi Compute Module 4 を4台クラスタ構成できに Mini-ITX マザーボード
注意事項:
- RTC回路が 1.5V仕様なのに初期ロットには CR2032 (3V) のバッテリーホルダがついており、CR2032を入れると過電流でBMCが起動しない。バッテリーホルダに 1.5V電池を装着するアダプターが開発される予定なのでRTCを使う場合はそれを待つこと。
- ノード1 からノード 4 でそれぞれ使えるインターフェースが異なっているので注意すること。
- ノード1 のみが HDMI / MIPI DSI 2レーン(Raspberry Pi と同じ)外部出力があるが、HDMIから出力する前にDIPスイッチを Jetson / CM4 に合わせて設定する必要がある。DIPスイッチには薄い黄色のフィルムが貼ってあるのでフィルムを剥がすところから始めよう。つまようじおすすめ。
- 注文時にNVMeオプションを付けると背面にM.2 NVMeのコネクタが実装された状態で納品される。NVMeオプションを付けない場合は自力ではんだ付けすること。
- NVMeは片面実装の 2260か 2280を使用できる。両面実装のものを使う場合は M2 スタンドオフを使う。
困ったこと:
- Jetson Nano 開発キット B01 から入門して Jetson TX2 NX にステップアップしようとするとファームウェアの初期化で詰まる。
- Jetson TX2 NX は digi-key 等から購入できる。ヒートシンク(必須)は別売なので注意すること。尚、ヒートシンクのファンは 51℃以上で回りだす仕様。注文すると米国から爆速配送される。
- Jetson Nano 開発キット B01 の Jetson NanoモジュールはMicroSDカード仕様なので外部から書き換えは容易だが、Jetson TX2 NX は eMMC なのでキャリアボード経由でリカバリモードでの初期化が必要。いろんなSBC (シングルボードコンピューター) はリカバリモードでは emmcをUSB接続するだけだが、Jetsonでは独自プロトコル。
- Jetson Nano 開発キット B01 はピンアサインが異なり、 TX2 NX は非対応。正規品では Jetson Xavier NX 開発キットが必要で、予算的(16万円+)に詰む。
- 「reComputer J202 Nano/Xavier NX用キャリアボード」が全種類対応していて、Nano B01と寸法が同じなのでこれを使う(23,000円程度)。尚、電源は5.5mm/2.1mmの12V。筆者は内蔵SATA電源をバレル端子に変換するアダプタを使った。
reComputer J202 Jetson Nano/Xavier NX用キャリアボード(ACアダプタ抜き)www.switch-science.com
- リカバリボタンを押しながら電源ボタンを押して起動、みたいなことをするので試験用スイッチと、電源投入時の自動起動を防止するジャンパーを用意しておくこと。
https://files.seeedstudio.com/wiki/reComputer/reComputer-J202-carrier-board-datasheet.pdf
- Jetson Nano / Jetson TX2 のファームウェアの書き込み環境を用意する必要があるので Ubuntu 18.04 LTS の物理環境(USB通信の都合でVM不可)を作成して、NVIDIA sdkManager を入れておく。JetsonのOSイメージはホストOSのUbuntu 18.04とのファイルの合作で生成されるのでバージョンが大事。尚、Jetson Xavier NX 以降は最新のUbuntu にも対応している。
- Jetson TX2 NX のオンボード eMMC (16GB) にはDeepStream を含めたすべてのファイルが収まらないので外部ストレージにOSを移動した後に、sdkManagerで追加コンポーネントをインストールすべき。
- リモート管理系 (vino や dataplicity)等はTuring Pi 2 に移植する前にキャリアボード上で導入しておくと便利。
Compute Module 4について
- CM4の場合は背面NVMeに回路がつながっていないため使用できないが、ノード1とノード2の場合はMini PCIeが使用できる。
- mPCIe から M.2 M-Key に変換する場合は次のようなアダプタが使用できる。