FuzeDrive というのは Enmotus 社が出している階層化ストレージソフト。
ハードディスクとSSDをペアリングして高速化することができる。
キャッシュと違って階層化ストレージなので全容量が合算で使用できる。
もともとは Ryzen シリーズ用の StoreMI としてリリースされていたが、現在は単体で販売されている。尚、Ryzen用無料版 (SSD 128GBまで) は AMD のサイトでは配信停止されているが、Ryzen 用コストダウン版 が用意されている (FuzeDrive SSD にはハードウェアをライセンスとして認識する専用版がある)。
FuzeDrive SSD は Enmotus 社が出した階層化ストレージ構築用の SSD で、128GB SLC + 1.5TB QLC のハイブリッドとなっている。
実は QLC も TLC も MLC も SLC もSSDとしての素子の数は同じで、違うのは保存できる電位の種別。
MLCもTLCもQLCも安定して電位が保存できなくなったら素子としては死亡状態になるわけだけど、SLCに転用すれば延命できたりする。FuzeDrive SSDの場合は 元の容量が 2TB のQLC SSDで、512GB分のQLC素子をSLC運用することによって容量は4分の一に下がる (128 GB) が大幅なレスポンスの高速化と延命を可能にしている。
FuzeDrive SSDの有効化の手順だが、これは意外と落とし穴が多かった。
通常の手順は:
- インストール後に Windows Update 経由で Enmotus SSD ドライバを入れる。
- すると自動的に Microsoft Store からモニタリングツールが入り、SSD + QLC モードを初期化できる。
- 最後に Enmotus Fuzion X ツールをダウンロードして階層化ストレージを構成する。
ただし、 いくら Windows Update をしても最新版の Windows では Enmotus SSD ドライバが落ちてこないのである。
- Enmotus の SSD ドライバは以下から入手できる。
- Enmotus Fuzion モニタリングツールは以下から入手できる。
- Fuzion Xは以下から入手できる。
尚、 Enmotus SSD を使用する場合は FuzeRam メモリキャッシュは推奨されていないため Fuzion X には機能が含まれていない。 有料版の Fuzion XL を使用すれば FuzeRam も重ねることはできる。